いわゆるピアノ業界での、
まむし指とは
演奏の際、
1の指を打鍵すると付け根部分が必ず内側に引き込まれてしまう現象をいいます。
スフェラムジカの教室でもその癖が付いた生徒と時々出会う事があり
私も様々な角度から予防と対策を練って来ました。
中には効果の得られにくいものもありましたが
アレクサンダーの学校で解剖学的なヒントが得られたこともあり、生徒さんのまむし指に対し、効果的な成果が出せるようになりました。
今回はその内容をまとめて書き留めておきます。
まむし指の主な原因は
演奏の際に掌にある太い筋肉(母指内転筋:下記参照↓)を使う癖がついてしまった事により起こります。
上記の筋肉状態が起こると、1の指が強く内側に引き込まれてしまうのです。
低年齢の筋肉が未発達な時期にピアノを開始した場合、ピアノという楽器が弦楽器と異なり子供向けサイズが展開していない為、子供には負担が強いられるということが推測されます。
早い時期に気付いて意識と対策をすればそれほどの時間も掛からずに治るものですが、気付かずに使い続けると場合によっては痛みを伴うようにもなりますし治すのにも時間を要します。
対策としては
本来1の指の打鍵の際に使うべき長母指外転筋(下記参照↓)を使う意識を持たせるようにします。

この筋肉は1の指(手首近くの付け根から)を掌側から手の甲側に向かって回転させたり、手首を上向きに回転させたり(甲を伏せた状態から掌を返す動作等)することを助けます。
1の指の付け根部分が凹まず手全体を広く使えるようにする事で打鍵も容易になり、痛みもなくなると考えられます。
具体的な対処法は
御木本先生の書かれた本にもあるように輪ゴムを1の指と5の指に掌側から掛けて
長母指外転筋を意識して1の指を手首の付け根から甲の高さまでゆっくりと持ち上げる。
というエクササイズが効果的と思われます。(ここからは左手になります)
⬇︎
若いうちでしたら必ず治りますので諦めずにコツコツとがポイントです。