非可聴音の効能

Reirei

2016年07月19日 12:26

先日、娘の中学校で研究者の晝馬日出夫さんが講演してくださったことがきっかけで、縁あってお誘いを受け
非可聴音(倍音)と言う耳で感知できない高い周波数を含むオーディオシステムの音を聴きに行って参りました。

勿論、CDも通常販売されているものではなくSACDを音源としているものですが、
音楽はモーツアルトのピアノコンチェルト(piano:アシュケナージ)を心地よく大音響で聴くというスタイル。(前回はチェンバロでバッハを)

一般に人間は外部からくる刺激を、単一の感覚器官だけではなく、五感で受け取ると言われています。
食べ物の味が、舌だけではなく、香り・見た目・温・食感・音等の情報を受け総合して味わっているのと同じで、
音楽も聞こえてくるもののみならず、皮膚や骨も動員して音響を感じているということです。

ただ現状のAudio Video装置では、全て可聴域(約2万サイクル)でカットされ、
それ以上の本来の生楽器が出している倍音(非可聴音) は含まれていないとのこと。

今回聴きに行ったSACD(Super Audio CD)装置では、10万サイクルまで収録されているらしく、
この部分の音響が身体の色々な部分から脳の器官(扁桃体という感情を支配する部分に働くと考えられている)に作用し、
脳の活性化が計られるとともに音質的にも丸みのある立体的な生演奏に迫る音響再生を可能にしているそうです。
そして子を持つ親として嬉しいことは、脳の繋がりも良くなるそうなので学力アップにも効果ありだそう。
(そういえば、吹奏楽部の部員は練習時間を取られているのにもかかわらず、成績の良い子が多かったうような気がします。)

〜楽器に含まれる非可聴音〜
楽器というのは、その開発過程では、このような音響効果を考えて開発されたものではなく、開発者が身体全体の五感を研ぎ澄まして音を聴きとり、より良い音にする努力を重ねて来た結果です。
こうして開発された楽器にはほとんどこの倍音(非可聴音)が含まれています。
ただ楽器にも非可聴音が多く含まれるものとそうでないもはあるとのことですが、
残念なことに電子楽器の場合は現状では倍音は含まれていません。
アコースティックのピアノと電子ピアノとの違いを経験されたことのある方は容易に理解出来ることでしょう。

私も生徒さんにアコースティックピアノの重要性をお話しはしているのですが、
様々な環境と生活スタイルがある為に無理強いは出来ません。

勿論
この特別なオーディオシステムがなくても、
生のオーケストラを聞きに行くことによって沢山の非可聴音浴びることは可能です。
研究者の晝馬さんによると、オケに近い前の方の列で聞くことで沢山の非可聴音が受け取れるとのこと。

来週は子供達と演奏会に出かける予定
自由席なので前列に着席出来るよう頑張ります!








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